児童労働とは

児童労働の入門書『わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。』

本の表紙

サッカーボールを縫っていたインドのソニアちゃん、8歳の売春婦、フィリピンのピアちゃん、借金のかたに働かされるインドの少年、世界にはたくさんはたらく子どもたちがいる。児童労働がなぜおきるのか、児童労働をなぜやめさせなければならないのか、世界にはどんな取り組みがあるのか。児童労働をはじめて知った人にぜひ読んでもらいたい、中学生から読める児童労働問題の入門書です。

出版社:合同出版
発行日:2007年11月25日
定 価:1,300円+税
著 者:岩附由香、白木朋子、水寄僚子(共著)

中学生から読める児童労働問題の入門書!

『ぼくは13歳 職業、兵士。』、『ぼくは毒ガスの村で生まれた。』に続く人気シリーズ第3弾!

累計18,500部突破!(第9刷決定!)

   2007年11月 初版:4,000部
   2008年3月   第2刷:1,500部
   2008年7月   第3刷:1,500部
   2009年7月   第4刷:2,000部
   2010年9月   第5刷:2,000部
   2011年7月   第6刷:2,000部
   2014年8月   第7刷:2,000部
   2017年4月   第8刷:2,000部
   2021年3月   第9刷:1,500部

★韓国でも翻訳版が発売中

 

本の帯は池田香代子さん(「世界がもし100人の村だったら」翻訳者)

池田香代子さんによる帯のメッセージ

目次

第1章 私たちが出会った子どもたち
第2章 2億1800万人もいる児童労働者
第3章 どうして子どもが働かなければならないの?
第4章 児童労働を禁止しなければならない4つの理由
第5章 インドで起きていること
第6章 企業の社会的責任が問われている
第7章 国際的なきまり、ルールで子どもたちを守る
第8章 声を上げる子どもたち、そして世界が動きだした
第9章 私たちにできること

「わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて。」の書評・レビュー紹介

大阪商業大学 総合経営学部 下山 晃 教授

夏休み、アルバイトに汗を流した学生諸君は多いことと思う。家計を助けるため、学費のため、留学費用の捻出、パソコンを買うため、旅行資金を積み立てるため、遊興のため、生まれてはじめてのデートのため、理由は色々あるだろう。

ぼくはこの夏休み(2008年8月)、著者の白木さんたちと一緒にインドに行ってきた。ACEが企画した「インドで子どもたちに会って考える旅(*1)」というスタディツアーに参加させてもらったのである。長年、世界の働く子どもたちの問題に取り組んでいる著者の皆さんの奮闘ぶりが十分感じ取られる、すこぶる、中身の「濃ゆい旅」だった。
本書に登場する子どもたちが一日に手にするお金は、せいぜい、1ドル前後。日本で250円で売られるチョコレートがあれば、原料のカカオを収穫した子どもたちには2円か3円しか支払われていないからである。(*2)

「女は一生の間に幾つかの過(あやま)ちを犯す。それに対して男の犯す過ちはたったの二つである。言うことの全てと、なすことの全て、である」と言われる。世界の経済の仕組みは、大体においてヒゲのはえたおっさんたちが作りあげて来た。本書に描かれた2億人以上の子どもたちの実情を知れば、現在の世界のあり方が如何に異常なものかが良く判る。昨今、世界を豊かにする筈の金融市場で一瞬にしてフっ飛んだ金額は2700兆円であるという。大人たちの愚かさが、はっきりと見えてくる。

※大阪商業大学図書館報「ブック村だより」
第33号に掲載された書評を一部修正・加筆し、掲載させていただきました。

脚注

*1 毎年8月下旬から約10日間、ACEが支援するインドの活動地などを訪問するスタディツアーのこと
*2 カカオ畑での児童労働については「しあわせへのチョコレート」プロジェクトをご覧ください。

※「わたし8歳、カカオ畑で働きつづけて」は全国の書店でお買い求めいただけます。

         

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