CSRセミナー「バリューチェーンを通して持続可能な社会を考える」に登壇
CSRセミナー「バリューチェーンを通して持続可能な社会を考える」に登壇
2010年8月3日(火)、CSOネットワークの連続セミナー「バリューチェーンを通して持続可能な社会を考える」の第1回「サステナブルな調達~途上国における労働・人権について」にACE代表岩附が登壇し、「児童労働ゼロのバリューチェーンを目指して」をテーマに、児童労働とは何か、CSRと児童労働の関係とは、ACEの児童労働への取り組み、今後の課題などを紹介させていただきました。
セミナーには、CSRやフェアトレードなどの各方面で活躍されている約20人の方々にご参加いただき、財団法人 国際労働財団 副事務長の熊谷謙一様からの「ISO26000とアジアの企業と労働」をテーマにお話いただいた後、活発な質疑応答がなされました。以下、岩附の講演内容を要点を抜粋しご報告させていただきます。
企業として児童労働問題に取り組む理由
【理由1】グローバル化と企業の社会的責任
グローバル化に応じて、企業として新たに求められている役割を示しているのが「国連グローバル・コンパクト」と「ミレニアム開発目標」です。その両方に、児童労働も取り組むべき課題として示されています。
【理由2】サプライチェーンのリスク管理と国際基準
企業単体だけでなくサプライチェーンに関してもCSRの対応が求められる中で、CSR調達方針を掲げる日本企業は年々増えており、ISO26000やSA8000など世界基準への対応が大きな流れになってきています。児童労働があるリスクは、サプライチェーンを範囲に入れると格段に高まります。
【理由3】子どもの未来と持続可能性への貢献
「CSR」というと、環境をテーマに取り組んでいる日本企業が多いです。もちろん環境への取り組みもとても大事ですが、「未来」の環境を守るだけでなく、「今」苦しんでいる子どもたちに目を向けていくことも非常に大切です。
企業のNGOが連携して取り組むべき必要性
ACEは児童労働をなくすため、企業のみなさまと連携して課題解決を目指しています。エシカル(倫理的)な商品開発のため、製品の原料調達において児童労働がないかチェックし、持続可能な体制構築をサポートする「CSRレビュー」やステークホルダーダイアログへの参加、講師派遣など様々な形で企業のみなさまが児童労働をなくすための取り組みをお手伝いさせていただいています。
ACEでは、児童労働やCSRなど様々なテーマで、社員向け研修などの講師派遣のご依頼も引き受けさせていただいております。社内での意識啓発やCSRの取り組み強化にご関心がありましたら、ぜひ「お問い合わせフォーム」からご連絡ください。
報告:政策提言事業 ネットワーク構築・協働事業担当 植木 美穂
- カテゴリー:報告
- 投稿日:2010.08.05