ブラジルでの第3回児童労働世界会議に向けバーチャルキャンペーン開始

2013年10月8日から10日にかけて、ブラジルの首都、ブラジリアでブラジル政府主催による「第3回児童労働世界会議（III Global Conference of Child Labour）」が開催されます。

児童労働世界会議について（趣旨・概要）

国際機関の中で、児童労働の問題へ中心的に取り組んでいるのが国際労働機関（ILO）です。ILOとの協力のもと、児童労働問題の解決を図るため、これまで二度、国際会議が開催され、ILOの構成組織である各国政府や労働組合、使用者組織から代表が参加してきました。最初の会議は1997年にオランダ政府主催でオランダ・アムステルダムで、第2回も2010年にオランダ・ハーグで開催されました。

前回のハーグ会議では、「最悪の形態の児童労働を2016年までに全て撤廃する」というILOが掲げている目標へのロードマップ（工程表）が発表されました。合わせて、ブラジルが次回の児童労働世界会議の開催国として発表され、ブラジル政府から各国政府に「政府、労働組合、使用者組織、市民社会組織の代表4名の派遣」を依頼しています。

第3回児童労働世界会議の目的

児童労働に対して行われてきた活動の評価
各国、地域での取り組みの経験共有
政府やその他組織のコミットメントにより最悪の形態の児童労働の撤廃を加速化すること

※本会議には、市民社会組織の代表として、日本の児童労働に取り組む市民社会組織のネットワークである児童労働ネットワークより、ACE代表の岩附が推薦されています。

バーチャル“グローバルマーチ”参加の呼びかけ

児童労働の世界会議へ向け、16年前にACEが設立するきっかけとなった「児童労働に反対するグローバルマーチ」がFacebook上でバーチャルキャンペーンを開始しました。「児童労働に反対するグローバルマーチ」は1998年、5大陸、8万キロを世界110カ国、2,000以上の団体が協力し、児童労働をしていた子どもたちやNGO、労働組合、その他地域の各組織が協力して児童労働反対を呼びかけるマーチ（行進）を各地で行った世界的なムーブメントでした。

ACEは、世界的な児童労働反対のムーブメントであるグローバルマーチを、日本で開催するために学生5人で始めた団体です。1998年5月に東京と大阪でマーチを行い、300人を動員し成功をおさめ、グローバルな動きに賛同を示したほか、インド、ジュネーブで行われたグローバルマーチにも参加しました。

当初ムーブメントとして始った「児童労働に反対するグローバルマーチ」は、名称をそのままに児童労働のネットワーク組織として、現在も世界の児童労働に関する世論喚起やアドボカシーを行っています。ACEは日本のコーディネーターとして協力しています。

Facebook上でバーチャルマーチに参加可能

第三回児童労働世界会議に向けてグローバルマーチは、Facebook上で擬似的にマーチを行う「バーチャルマーチ」を企画しました。物理的にマーチ（行進）をするのではなく、Facebookアプリを通じ、2010年の開催地であるオランダ・ハーグから、2013年10月8日に会議が開催されるブラジリアまでの距離を、みんなの写真でつなぐインターネット上のキャンペーンです。Facebookアプリを通じて写真を投稿することで、ハーグからブラジリアまでの距離8,760kmに対し、1人100メートル分、擬似的にマーチを行うことができます！