コットンのやさしい気持ち

「また勉強がしたい!」ラクシュミちゃん(インド)

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ACEは2010年からインド南部のアンドラ・プラデシュ州(2014年6月からテランガナ州)にある村(A村)を支援してきました。4年間の活動を通じて、コットン栽培や家畜の世話、家事労働などで働いていた子どもたち204人が、学校へ通えるようになりました。

4年間で大きく成長した子どもたち

2011年4月に家庭訪問した時のラクシュミちゃん(左)とお父さん(右)村の公立学校を訪れると、以前は働いて学校へ通えなかった子どもたちに会うことができました。4年も経つと、会いに行くたびに、少しづつ子どもたちの背丈や顔立ちから成長しているのも分かり、びっくりします。今回ご紹介するラクシュミちゃん(仮名)も、その一人です。

※写真は2011年4月に家庭訪問した時のラクシュミちゃん(左)とお父さん(右)

 

「また勉強がしたい!」

ラクシュミちゃんは9歳の時、親の畑でコットンや米、ひまわりなどの農作業を手伝うため、学校を中途退学してしまいました。

村での支援活動がはじまり、ブリッジスクール(公立の学校への編入を橋渡しする学校)のことを知ったラクシュミちゃんは自ら「また勉強がしたい!」と親に訴えかけたそうです。その結果、現地スタッフや親とも相談して、ブリッジスクールに通えるようになりました。

2011年に会いに行ったときは、お父さんが「娘はよく勉強していてうれしいです。話し方が上手になり、親を尊敬するようになりました。これからは政府の寄宿学校に通わせたいです。」と話してくれました。

2014年4月、村の公立学校で話してくれたラクシュミちゃん
2014年4月、村の公立学校で話してくれたラクシュミちゃん

ラクシュミちゃんの家は貧しく、農業ができない時期は、親が出稼ぎに行かなければなりませんでした。親が出稼ぎに出ている間、ラクシュミちゃんが安心して生活して学校へ通い続けるため、現地スタッフのチカラを借りて政府へ申請し、村から少し離れた町にある貧困家庭向けの無償の寄宿学校へ通うようになりました。

 

多くの子どもたちの生活に変化が

村の公立学校を訪ねてみると、8年生(日本では高校1年生)の教室にラクシュミちゃんがいました。以前は7年生までしかなかったのが、今では8年生まで通えるようになったことと、家族と一緒に暮らしたいという希望があり、寄宿学校から村の公立学校へ編入してきたそうです。寄宿学校では一生懸命勉強したそうで、今でもクラスで優秀だそうです。

「以前は働いていたけど、学校へ通えるようになって本当にうれしいです。私以外にも、たくさんの働いていた子どもたちの生活が変わりました。村でプロジェクトを実施してくれて、本当にありがとうございます。」(ラクシュミちゃん)

2014年4月、ラクシュミちゃんと同級生の子どもたち
2014年4月、ラクシュミちゃんと同級生の子どもたち

 

今後の課題

ラクシュミちゃんは「この村の学校で進学して通い続けられるように、9年生と10年生の学年が増えてほしい」と言っています。学校は学年をさらに増やせるよう教育局へ要請しています。校長先生も「この学校をもっとよくしたい」と言い、教員と生徒との関係を良くするための教員同士で話し合ったり、トイレや給食調理室の修繕などに取り組んでいます。

村では多くの住民が「学校が良くなった」と言います。子どもたちが学校へ通うようになれたのは、親の意識の変化と、学校の環境改善が進み、子どもたちが勉強しやすい環境になったことで、子どもたちや親が実感して喜んでいるからだと思います。

世界中にいる「そのこ」のことをまずは知ってほしい

ラクシュミちゃんのような子どもたちを児童労働から守るため、まずは多くの人に児童労働について知ってもらいたい。そのために詩人 谷川俊太郎さんが書いてくださった詩「そのこ」を、ぜひ身近な人へ伝えてください!

(詳しくは「そのこ」の未来キャンペーン特設ページをご覧ください)

一人でも多くの子どもたちが笑顔になるよう、ACEによるインドのコットン生産地域での支援活動「ピース・インド プロジェクト」への応援をよろしくお願いいたします!

インドの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!

コットン募金

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  • カテゴリー:子どものエピソード
  • 投稿日:2014.07.23