調査報告書『日本にも存在する児童労働』を発行しました

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「日本にも児童労働は存在するのですか?」
これは、児童労働の国際協力を行っている私たちACEがよく聞かれる質問です。そのたびに、「あります」と答えながらも、「しかし、その実態がつかめていないのが現状です」という話をしてきました。「児童労働」に関する国際条約で定められた定義にのっとれば、日本でも児童労働は存在します。18歳未満の危険有害労働、最悪の形態の児童労働であるポルノや買春などです。しかし、それが「児童労働」であると認識されていなかったり、その実態が明らかにされていない状況を踏まえ、ACEは日本の児童労働の形態や事例について調査し、報告書をまとめました。

調査を実施した背景には、SDGs(持続可能な開発目標)に「2025年までの児童労働撤廃」が掲げられ、この目標を日本も達成する必要があると考えたことです。また、世界の児童労働者数1億5,200万人のうち先進国には200万人という推計値をILO(国際労働機関)が2017年に発表し、先進国にも児童労働があることが明確になりました。これを受けて、「日本でも児童労働を無くすための取り組みを早急に開始しなければならない」と、私たちは考えました。

その第一歩として、日本にはどのような形態で何人くらいの児童労働があり、どのような事例があるのかについて調査を開始しました。この報告書では、危険有害な労働を含む労働基準法違反の労働に従事する子どものほか、児童労働のリスクに配慮が必要な子どもについても示しています。さらに、現在深刻な問題となっている子どもの貧困と児童労働の関連について考察し、最後に児童労働の撤廃と予防のための提言も行っています。

児童労働調査報告書のダウンロードはこちら

これまで注目されることが少なかった日本の児童労働について、みなさまに知っていただければと思います。また、児童労働が懸念されるような情報がありましたら、ACEまでご連絡をお願いいたします。
(ご連絡先:childjpn % acejapan.org ※ % を @ に変えて送信してください)

日本の児童労働についての報告書『日本にも存在する児童労働~その形態と事例~』のダウンロードはこちらから

ACEは、この調査実施中から、高校生向けに「あなたのアルバイトは、だいじょうぶ?」とおとな向けに「あなたの職場で、年少者の労働環境が守られていますか?」というリーフレットを作成し、定時制高校、子どもを支援している団体、企業などに配布してきました。また、日本で児童労働撤廃・予防プロジェクトを開始するために、情報収集や関係者との連携構築を図っています。

リーフレット「あなたのアルバイトは、だいじょうぶ?」「あなたの職場で、年少者の労働環境が守られていますか?」のダウンロードはこちら

これからも、みなさまのご支援・ご協力をよろしくお願いします。

         

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  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2020.03.31