コットンのやさしい気持ち

【インド便り】インドでも学校が再開、子どもたちが戻ってきました!

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みなさん、こんにちは!
いつもACEの活動への温かいご支援をいただき、ありがとうございます。
インド・プロジェクトマネージャーの森です。
ACEは、インド・テランガナ州のコットン生産がさかんな農村地域で、現地パートナー団体のSPEEDとともに児童労働から子どもを守り教育を支援する「ピース・インド プロジェクト」を行っています。

世界中での新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ACEスタッフはインドへの渡航ができない状況が続いていますが、SPEEDと連携を取りながら、プロジェクトを実施する3つの村で活動を続けています。

ワクチン接種の普及と日常生活の再開

インドでは、新型コロナウイルス感染症の大規模な蔓延によって、非常に長い間学校生活や日常生活に大きな制限が設けられてきました。そのような状況のなか、ここ数ヶ月間のワクチン接種の普及によって、少しずつ社会活動が再開されており、プロジェクト対象地であるテランガナ州にも活気が戻ってきているようです!

ガーナのプロジェクト地で学校が再開されたことは2021年4月21日のガーナ便りでお伝えしましたが、ピース・インド プロジェクトでも、現地から「学校再開」の嬉しいニュースが届きました!
前回のインド便りでは、1年以上学校に通うことのできない子どもたちが労働へ向かうことのないよう、持続的な働きかけが必要であることをお伝えしました。
今回は、プロジェクト対象地のブリッジスクール(プロジェクトで運営している、公立学校への就学を支援するための補習学校)と職業訓練センターでの子どもたちの様子をお伝えしたいと思います。

ブリッジスクールが再開されました!

2021年9月の公立学校の再開に伴い、政府からの許可がおり、ブリッジスクールをやっと再開することができました。スタッフも心待ちにしていたブリッジスクールの再開。前日までにスタッフ総出で校舎の片づけと掃除、除菌を終え、久しぶりの子どもたちの通学に備えたようです。

1年以上ぶりに通学した子どもたちの嬉しそうな様子!写真から伝わるでしょうか。

外で友達と走り回る子どもたち

朝礼の時間

校舎に入る前に、手指の消毒もしっかりと

ブリッジスクールでの授業の様子

待ちに待った給食の時間

いただきます!

ブリッジスクールを再開した当初は、感染を恐れて子どもたちを通わせるのをためらう保護者の声も少し聞かれましたが、再開から約1ヶ月経ったいま、62人の子どもたちが元気に通っています!

スタッフ住民の協力があり、感染対策をしっかり講じながら子どもたちの教育・交流の場を守っています。

放課後に遊ぶ子どもたちの様子②

放課後に遊ぶ子どもたちの様子①

一方で、コロナ禍における懸念が現実のものとなりました。 プロジェクトを実施する地域周辺では、例年6、7月に種まきをしていますが、今年は雨が少なかった影響で、繁忙期である種まきの時期が8月末にずれ込みました。この種まき期が学校閉鎖と重なっていたため、学校に通えない子どもたち6人がコットン畑で児童労働に従事し、労働力となっていたことが判明したのです。この子どもたちと家族への働きかけを行い、子どもたちはブリッジスクールの再開後に戻ってきましたが、コロナ禍における児童労働の増加に対する懸念が現実となり、一層の働きかけと親の収入安定の重要性が浮き彫りとなりました。

職業訓練センターも再開されました!

センターに通う女の子たち

公立学校やブリッジスクールの再開より一足早い8月、感染対策を十分に講じたうえで、縫製技術の職業訓練センターが再開され、3つの村から20人の女の子が通い始めました。

義務教育を受けていない15-17歳の女の子を対象とした職業訓練センターの運営は、弱い立場におかれやすい早熟期の女の子の経済的な自立および精神的な支援を目的とした、本プロジェクトの大切な活動の一つです。

このセンターに通う女の子たちは、仕立屋として自立するために、基礎教育に加えて縫製技術の訓練を受けます。将来的に少しずつ自分の力で生計を立てることを目標に、日々一生懸命に研修を受けている女の子たちの様子が見られます。

真剣な表情で授業を受ける女の子たち

技術研修に集中する女の子たち①

技術研修に集中する女の子たち②

技術研修に集中する女の子たち③

縫製技術を学ぶ女の子の様子

ミシンの練習をする女の子たち

本プロジェクトでは、女の子の技術に多様性を持たせることを目的の一つとして、紙皿作製の職業訓練センターの開校も予定しており、現在SPEEDが急ピッチで準備を進めています。多くの女の子たちが集い職業訓練を受ける場が増えることは、女の子たちがお互いに助け合う機会にも繋がるため、私たちもとても嬉しいです。

休校により教育機会を失った子どもたちのサポート

前回のインド便りでもお伝えしましたが、プロジェクトの対象地では、休校中にもSPEEDのスタッフが地域住民と協力をして、家庭訪問時に子どもたちへの学習支援をしたり、話し相手になったりと、住民が団結して子どもたちを支援する様子が見られました。これは、プロジェクトの啓発活動と現地スタッフの地道な活動の成果です!

その一方で、学校の閉鎖中、政府からオンライン授業の配信はありましたが、インターネットが行き届いていない村では、ほとんどの子どもたちがこれらの授業配信にアクセスできませんでした。

非常に長い期間にわたり学校で学べなかったことは、子どもたちの学習状況に大きく影響を与えています。

ブリッジスクールが再開したいま、休校中に教育機会を失った子どもたちへのサポートはとても大切です。ブリッジスクールは子どもたちの学び・交流の場であると同時に、公立学校への就学支援の場でもあります。

私たちACEは、学校の閉鎖によって学習進度が遅れてしまった子どもたちへの効果的な教育支援の働きかけを、他団体とも連携しながら進めていきたいと思っています。

ガーナと同様に、コロナ禍の困難な状況においても、現地の人々は児童労働をなくすための活動を継続し、自分たちの生活をよくするための努力も続けています。私たちACEもそんな現地の人々をサポートし、応援していきます!

引き続きの応援をどうぞよろしくお願いいたします。 

インド・プロジェクトマネージャー  森 瑞貴

インドの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!

コットン募金

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  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2021.10.14