コットンのやさしい気持ち

【インド便り】自分の気持ちを伝えられるようになったナンディニさん

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インドのコットン種子栽培に関わる児童労働者の数は、48万人と言われています。コットン畑で使われる除草剤、殺虫剤、落葉剤、化学肥料などの農薬には有害なものが多く環境破壊や、コットン畑で働く労働者、特に身体がまだ発育途中の子どもが健康被害を受けている実態があります。 ACEと現地NGOのSPEEDは、そんな問題を抱えるコットン生産地で「ピース・インド プロジェクト」を行っています。  

レヌカさんと両親

ナンディニさんと両親

 

ナンディニさん(仮名/9歳)は、6歳の時に村の公立学校に入学しました。しかし両親が土地を持たない日雇い労働者であるため、農閑期で村で仕事が得られない時季になると遠く離れた地域に出稼ぎに出る両親についていくため学校を中途退学しなくてはなりませんでした。 4か月後、村に戻ってきたナンディニさんは学校に再び学校に行けると思っていましたが、両親にコットン畑で働くように言われ、学校に行かずコットン畑で働き始めました。  

「友達がいる学校にまた通いたかったけど、お父さんとお母さんには言うことができなかった。」

ナンディニさんは自分の想いを誰にも話すことができないまま、学校を中途退学し毎日朝から夕方まで働いていました。  

村でプロジェクトが始まり、スタッフや住民グループ「子ども権利保護フォーラム」のメンバーが家を訪問してくるようになりました。スタッフたちはナンディニさんの両親にナンディニさんを学校に通わせるよう働きかけるのと同時に、ナンディニさんにも、自分の望むことや気持ちを家族に伝えるよう語りかけ続けてきたそうです。でもすぐには、学校に行きたいとは言えませんでした。

きっかけは、ナンディニさんが体調を崩したことでした。頭が痛くて畑に出られなかった日、本当は学校に行きたいと思っていることを両親に伝えたそうです。 近所に住む子どもたちの多くも学校に通うようになってきていたため、両親はナンディニさんをプロジェクトで運営する補習学校「ブリッジスクール」に通わせることを決めました。

ナンディニさんは今、公立学校への編入を目指してブリッジスクールで勉強しています。今年は両親が出稼ぎに出る時はナンディニさんをおばあさんに預けて勉強を続けられるようにするそうです。

子ども権利保護フォーラムのメンバーと笑顔で話すレヌカさん

子ども権利保護フォーラムのメンバーと笑顔で話すナンディニさん

 

お母さんのマネッキャンマさんにこれからもナンディニさんが学校に通うことを応援できるか尋ねたところ、「生活は苦しい。でも娘が望み続けるなら頑張れる。」と答えてくれました。

ナンディニさんは、「勉強がとても楽しい。これからも勉強を続けたい。」と両親に照れた笑顔で話していました。

プロジェクトはみなさんのご支援に支えられています。 以前のナンディニさんのような子どもたちが全員労働から抜け出すことができるよう、「コットン募金」へのご協力をよろしくお願いいたします。

 

子ども支援事業「ピース・インド プロジェクト」
担当  田柳優子

インドの子どもたちを笑顔にするために
応援よろしくお願いします!

コットン募金

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  • カテゴリー:子どものエピソード
  • 投稿日:2017.10.06