幸せへのチョコレート

【開催報告】第14回ACE交流サロン「コレクティブ・インパクトによる課題解決へのチャレンジ最前線!」 ~チョコプロジェクト活動報告会~

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第14回ACE交流サロンでは、6月12日の児童労働反対世界デーを控えた6月9日に、ACEチョコプロジェクトの活動報告会を開催いたしました。ACEは、2009年からガーナのカカオ生産地での児童労働をなくすための活動に取り組んできました。児童労働はさまざまなステークホルダーが関与する複雑な社会課題であり、ACEでは児童労働が発生してしまう状況をシステムとして捉え、システムを変えるために”Theory of Change (TOC)”という手法を用いて活動しています。

今回のサロンでは、ACEのTOCの紹介に加え、ACEがめざすものやそこに至るまでのアプローチ、これまでの成果、今後の展望などをお話しする機会を設けました。

 

【第一部】ACEからの活動報告

第一部では、しあわせのチョコレートプロジェクトを中心としたACEの活動報告をリレートーク形式でお届けしました。
はじめに、ガーナプロジェクト マネージャーの赤堀友希よりスマイルガーナの活動状況について説明いたしました。現在スマイルガーナプロジェクトでは、2018年2月からアハフォ州アスナフォ・サウス郡の2つの村にて支援を行っています(2022年8月に終了予定)。このプロジェクトは開始当時から現地の支援団体CRADAとの連携で実施しており、特にコロナ禍で現地への渡航がかなわないなかでも、CRADAとの密接な協力のもとプロジェクトが継続されてきました。子どもの保護と教育においては、子どもたちを児童労働から救出し、就学支援を行ったのが163件、学用品の支給を140人に対して行いました。これらの進捗について、実際の支援先の子どものエピソードなども交えながら報告しました。

次に、ACEの共同創業者であり、現在副代表を務める白木朋子より、ガーナ政府と2018年より進めている、児童労働の予防と解決に必要な仕組みや制度が整備された地域(自治体)づくりをめざす、児童労働フリーゾーン(CLFZ)制度について説明しました。また、ソーシャルビジネス推進事業チーフの及川有希子より、2020年にJICAによって発足した「開発途上国におけるサステイナブル・カカオ・プラットフォーム」を通じた、さまざまなアクターによるコレクティブ・インパクトをめざす取り組み、そして、児童労働のないカカオのサプライチェーン実現に向け、2021年12月にJICAとACEが共同で立ち上げた児童労働分科会のご紹介をしました。

最後に白木より、ACEの”Theory of Change” (TOC)についてお話ししました。TOCとは、現状からゴールをつなぐプロセスであり、さまざまなセクターが目標達成に向け、それぞれどのように行動すればいいのか、その活動がどのようにつながっているのかをまとめたものです。

 

【第二部】 パネルディスカッション

セッション1では、モデレーターとしてチョコレートジャーナリストの市川歩美さんをお迎えし、立花商店取締役の生田渉さん、そしてACEの白木朋子との3名でパネルディスカッションを行いました。特色あるチョコレート商品や、カカオに関わる社会課題について消費者の目線で発信されている市川さん、ともに長年カカオセクターの課題に取り組んでこられた生田さんと、ACEの歴史や今に至るまでの道のり、現在の課題などについてお話ししました。

セッション2では、オウルズコンサルティンググループCEOの羽生田慶介さんをモデレーターにお迎えし、不二製油グループ本社CSO補佐の科野裕史さん、ACE代表の岩附由香との3名で、「ビジネスと人権」をめぐる取り組みの進化に向けた今後のコレクティブインパクトについてパネルディスカッションを行いました。

経済産業省大臣官房臨時専門アドバイザーも務める羽生田さん、ビジネスセクターの科野さん、NGOの岩附の異なるセクターの3者から、社会課題解決における現在の課題と今後の期待について意見を交わしました。

 

 

 

 

今回の第14回ACE交流サロンでは、同じ社会課題に向き合う異なるセクターの方々と共にこれまでの活動を振り返り、今後の目標について共有する有意義な時間となりました。

ご参加いただいたみなさま、ありがとうございました。

「児童労働のないビジネスづくり」や
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  • カテゴリー:報告
  • 投稿日:2022.06.24