2008年8月4日
NPOの自主財源を強化する7つの方法
8月2日、「NPOの自主財源を強化する7つの方法」という、ファンドレイズについて語るセミナーで講師を務めるため、神戸へ出張してきました。
いままでいろんな講演をしてきたけれど、「ファンドレイズ(資金調達)」だけ語るのはこれが初めて。
それもあって、パワーポイントを作るのも一苦労。どんな話をすれば、来てくださるみなさんの役に立てるのか。。。うんうん悩んで結局データを主催者に送ったのが、前日の夜11時半になってしまった・・・。
そもそも、今回の「NPOの自主財源を強化する」というテーマ。特に寄付や会費をいかに強化するかという点について、ACEはあまり参考にできるような団体ではないんですが・・・。
2004年に静かに会員制度をはじめ、現在会員200名、2006年にこれまたひっそりマンスリーサポーター制度をはじめ、現在29名の現状は、必ずしも多くないし、毎年少しづつ伸びているものの、団体としてはもっと多くの支援者を得たい、と悩んでいるというのが現状だ。
歯を食いしばって事業を充実させるために先行投資
ちょっと話がそれますが、最近私がG8サミット関連で表に出ることもあって、NGO界隈でACEはよく知られるようになりました。しかし!! NGOに知られていても、一般の人にはほとんど知られていません!
最近、ACEのスタッフ数が増えたこともあって、「ACEがんばってるなぁ」と声をかけていただくことも多くあります。私としては、相当の覚悟を持って事業を充実させるために人を雇うという先行投資をしているわけで、そうは見えないかもしれないけれど、財政的には歯をくいしばってがんばっています。
G8サミットへ向けて私が費やした膨大な時間をもしACEのファンドレイズにまわしていたら、もっと支援者が増えたかもしれません。実際、私の人件費分をACEが持ち出しで、G8サミットへ向けた活動に従事していたのが現状です。
しかし、個人的にも、団体としても、多くの人たちとの関係構築ができたということについては、本当に得難い良い経験をさせていただいたと思っています。上記はあくまでも、財政的に見て団体として本当は余裕がない中、がんばらせていただいたんですよ、というのをちょっと言っておきたかったので。
NPOの財政規模やスタッフ数、収入源の現状
さて、それはさておき。とにかく神戸でファンドレイズについての講演をさせていただきました。今回、この企画(タイトル含め)をコーディネートくださった市民活動センター神戸の理事・事務局長の実吉さんのアドバイスもあって、実体験と苦労話も含めてACE財政の変遷を語り、スポーツを通じたファンドレイズについても語ることになりました。
その感じで語ってみたところ、反応がすごくあってびっくりしました。
今回の参加者はみなNPOにかかわる人たちででした。
はじめに、それぞれの団体の「財政規模」や「スタッフ数」、「主な収入源」を聞いてみました。
財政規模
500万円以下 14団体
~1,000万円 5団体
~2,000万円 8団体
~3,000万円 5団体
~4,000万円 5団体
~5,000万円 3団体
1億円以上 2団体
有給フルタイムスタッフ人数
0人 11団体
1~4人 17団体
5人以上 12団体
一番多い収入源
寄付・会費 10団体
事業収入 9団体
補助金・特定寄付 10団体
受託事業 9団体
※「一番多い」と聞いただけなので、団体によっては、少しの差で寄付会費があるけど事業収入もあるというところもあるかもしれません。
そこで、私は話し始める前に宣言しました。今日の私の話は、この中でも500万円以下の14団体と、有給スタッフが0人の10団体のみなさんに向けて、特に話しますと。
なぜなら、ACEがまさにこの予算規模500万円以下、有給スタッフ0人の団体から、予算規模3,000万円の有給フルタイム4人(+1人のNGO専門調査員)になったからです。
実際に、ACEがどのようにして成長してきたのかを話すことが、一番参考になるとおもったからです。
ファンドレイジングがテーマのセミナーは成果あり
その結果、アンケートを見ると、26人が「大変参考になった」、8人が「まぁ参考になった」ということで、個人的に最も伝えたかった人たちの数はクリアできました。どんなプレゼンにするかうんうん悩んだ甲斐がありました。
プレゼンの中で「フルコストリカバリー」の概念を紹介したら、質問が集中してしまったのでつい「このブログで詳しいことを書きますから見てください」といってしまった(笑)。
こうやって、ほかの人の役に立てばと思うがあまり、ただでさえキャパオーバーの中自分の仕事を増やしてしまうのだ。
こんなお人よしな代表がやっているNGOを、支援してくださる方々、大募集中ですので、どうぞよろしくお願いします。