2009年12月8日
ライフとワークをインテグレート!
11月に、ewomanの表参道カレッジに参加してきたら、写真とコメントが掲載されました!!!そして、いますごく興味を持っているのはこちらの「ライフとワークをインテグレート!する人事システムMCCと講演者養成講座」。先日説明会にも参加して、本気でやろうかなーと思っています。
さて、11月に参加した人事システムのお話も、すごーく面白い内容だったので、かいつまんで、レポートします!
今回の講師Anne C Weosbergさんが作った新しい人事システム、MCC(Mass Career Customization)のお話ききました。少し内容の説明と学びを交えながら書きたいと思います。
まず、この新しいシステムはこれまでの反省からスタートしているという点に興味を持ちました。アメリカではFlex Work Arrangements(時短、自宅勤務、など)が社員のリテンション(継続率、アメリカは転職が多いため有能な社員をいかに引き止めるかが重要)を高めると考えられてきたのですが、実際はそうでもないことがわかりました。調査をしていくと、問題点は意外なところにありました。このような働き方の措置は「例外」と思われていて、すべての人が享受できるシステムではなかったため、使っていない人たちが不公平感を持つこともあったそうです。つまり、そのようなアレンジメントを「例外」と考えてしまうことが、通常の勤務形態を結果的に正当化し、強化することになってしまっていた、ということです。アメリカは様々な働き方が認められていていいな、と思っていましたが、実にこれは目からウロコでした。
この新しいシステム、MCCはライフとワークを別々に考えるのではなく、それが統合された一つの円としてみなすことから始まります。肝は、特別な配慮が必要な人だけではなく、社員全員にインタビューを行い、よく話して、どうしたいかを聞いて、会社の方針も伝えて、それぞれがお互いにハッピーになるように調整することです。
私が重要だと考えたポイントは以下の4つ。
- 個々人が何を優先したいかは聞いてみないとわからない。
- 全員に聞く。キャリアについての会話をシステムに組み込む。
- 事前に情報を持っておくことでより計画を精密にすることができる。
- エンゲージメントが強化される。(retention率アップ、効率アップなどにつながる)
各自の面談では以下4つの側面について、各自が通常通りか、それ以上か、それ以下か、などを話し合って決めるそうです。
- PACE昇進のペース
- WORKLOAD仕事量(=給与と直結、量が減れば給与も減る)
- LOCATION/SCHEDULE 働く場所とスケジュール
- ROLE 職位と責任
このシステムは、個々人の成果に結びついた年俸システムをとっている場合は比較的あてはめやすそう(実際実施例もコンサルティング業でした)ですが、硬直的な給与体系・昇進システムを持つ日本の大企業にあてはめるには少し工夫が必要そうだと感じました。
しかし、この4つの側面の切り口はどの個人や組織にも考え方を活用することができるのではないかと考えました。例えばパートタイム・スタッフ・私を含めて7人(女性6、男性1)の私の組織でも、これから行う面談で、4つの側面から何を調整したいか、というのを話し合うことは出来そうです。
実はスライドの中にグラフが引用されていた”On ramps and off ramps”(女性のキャリアはストレートではなく曲線で昇進していくということを書いた本)も、たまたまロンドンの本屋で見かけて購入したまま、本棚に眠っているので、これを期に女性のキャリアのあり方についてもっと考えを深めたいと思いました。自分のためにも、他のスタッフのためにも。