2009年7月8日
ISO26000セミナー
昨日、ISO26000のセミナーに参加してきました。
この新規格が従来のISO14000などと違う点は3つあると思います。
- 第三者認証を前提としていないガイドラインである
- マルチステークホルダーで作成されるものである(≒時間がかかる)
- 企業のみならず全ての組織のSR(Social Responsibility:社会的責任)に言及している
このSocial Responsibilityは、基本的にコアビジネスを対象とし、バリューチェーン全てを対象とするとしています。人権、労働面だけではなく、環境も含み、フィランソロピー(Philanthropy)のような社会貢献を除外するものでもありません。
昨日、IDTF議長のハンクスさんから聞いて驚いたのは、ロビー活動です。このISO26000の中身や位置づけについて反対している国や機関が書簡をダイレクトに送ってきたり、他の国に反対するようロビー活動をしていたり、かなり政治的な活動にまで発展しているとのこと。
驚いたのは、国連グローバルコンパクトの国連事務局が、「本文に言及されないのではれば、付属書にも入れてほしくない」と書簡で知らせているとのこと。United Nationsと堂々と書いてあるレターヘッドのついた手紙をスライドで見せてくれましたが、なぜそんなことになってしまったのか、かなり驚きました。
ISO26000のCD(Commiitee Draft)についての議論を行う会議が幕張で今日から開催され、そこに参加するために各国から多くの人が来日しています。昨日はその後すぐILOでも同じテーマのセミナーがあり、ILOのご担当者が発表されていました。
残念ながらこちらはそのあとの用事で途中退席せざるをえませんでした。
ISO26000、今後も要注目です!