2018年10月23日
なぜ、いま、わざわざ「子どもの権利」なのか
このブログも長らくご無沙汰してしまいました。あと2カ月で2018年も終わりですが、みなさまいかがお過ごしでしょうか? 私のほうは、2人の娘(6歳と3歳になりました)と、仕事と、家族のモロモロと、相変わらずジャグリングしながら、でも基本的には楽しく、過ごしています。
昨晩(10月22日)には、堀潤さんにお招きいただき、dTVのニュースXという番組(生放送)で出演させていただきました。 そこでもアピールした「子どもの権利サポーター」の募集について、今日は書きたいと思います。
実はACEは2004年からマンスリーサポーター制度を開始し、現在約450名弱の方が毎月ご寄付をくださっています。ありがとうございます!
このマンスリーサポーターの名称を今月から「子どもの権利サポーター」に変えさせていただき、現在11月20日の世界の子どもの日(国連子どもの権利条約が出来た日を記念している日でう)までに入会くださった方には安田菜津紀さんのカレンダーがもれなくあたる、というキャンペーンを展開しています。 (こちらをご覧ください)
以前から、この名称を変えたいな、と個人的には思っていたのですが、「月々寄付する、がわかりやすくてよい」という意見もあり、またしっくりくる名称も浮かばず、10年ぐらい前に提案したきり、そのままになっていました。
2017年にACEの理念をビジョン・ミッション・バリューから、パーパス・フィロソフィー・ウェイ に変え、また内容も変えたこともあり、今回このマンスリーサポーターの名前も変えよう、という流れで、この名前に行きつきました。
「権利」って、硬い・・・そう思われた方も、多いかもしれません。
入り口は、もっと誰でも入りやすい名前のほうがいいのではないか、という意見もありました。 それでもどうしても私がこの名前にこだわったのは、ワケがあります。 「子どもの権利」を広めたい、と思ったからです。
なぜそう思ったかというと、その理由は2つあります。
ひとつは、子どもにまつわる問題、虐待、体罰、ブラック校則、児童労働、性的搾取、などなどの問題が「なぜ起きるのか」と「なぜ?」を繰り返していくと、行きつく答えが「子どもには人として大切にされる、尊重される権利が、ある」ということ自体が、知られていない、理解されていない、また実際にどのようにしたらいいのかわからない、そういう状況下で様々な問題が起きているのではないかと思ったからです。先日、児童相談所や虐待の子どもの保護に関わっている方々と意見交換した時に、その方々の口から「やっぱり子どもの権利が守られる社会にならないと・・・」と出てきた時にも、確信しました。
もうひとつは、ACEがそれをあえて言うことが、アドボカシーになるかもしれない、と思ったからです。 私たちは20年前に、日本の団体がほとんど見向きもしなかった「児童労働」という問題に取り組みはじめました。はじめは「貧困をまずなくさないと、順番が違う」とか、「教育を充実させれば自然に解決する」とか言われたりして、なかなか理解してもらえませんでした。
でも今、児童労働と検索すると、多くのNGOもこの言葉を使って自団体の広告を出していますし、私たち以外の方々の口から「児童労働」という言葉を聞く機会が、企業や研究者やエシカル業界などで増えてきました。それを目の当たりにしたとき「とにかく言い続けること、発信し続けることで、他の人もアドボケートになってくれる」と実感したのです。
「児童労働」自体もまだ一般的になったとはいえません。それでも、市民権はだいぶ得てきたように思います。これからACEが「子どもの権利」と言い続けることで、それをサポーターの名前にわざわざつけることで、子どもの権利を日本に広めるチカラにしたい。そう思ったのです。
子どもの権利サポーターはACEのひとつのチャレンジです。 なんだかよくわからないという方もまだ多いと思います。 これから時間をいただいて、少しづつ、工夫してお伝えできるようにしたいと思っています。
ぜひこのチャレンジを応援してください。よろしくお願いします。
2018年10月23日 岩附由香