児童労働のない未来へ-NPO 法人ACE代表 岩附由香のブログ(single-blog)

児童労働

2005年4月12日

日本のわたしたちが児童労働に取り組むべき3つの理由

児童労働の問題を伝えるとき、相手がどんな人なのかによって同じ方法でも伝わり方が全く違うことを実感する機会がありました。個人差はありますが、年輩の方ほど「児童労働」=「子どもが働くことすべて」と考え、私たちが児童労働をなくしたいというと「働くこと」自体を否定しているととられてしまう気がします。

働くこと自体を、私たちは否定しているわけではありません。

※詳しくは「児童労働入門講座」をご覧ください。

児童労働に対するジェネレーションギャップ?

わたしたちACEは、働くことによってその子の未来の可能性を奪うような労働を児童労働と考え、反対しています。もちろん、日本ではそういう労働についている子どもは、ほとんどいません。

児童労働は主に、海外の子どもたちに関することが多くなるので、「それは内政干渉ではないか」と考える方も多いようです。

しかし、日本に住むわたしたちにとって、決して無関係な問題ではありません。わたしたちだからこそ、取り組むべき理由が3つあります。

  1. 経済のグローバル化により、児童労働によって作られた可能性があるモノによって私たちの生活が成り立っているから(物理的なつながり)
  2. 子どもの権利条約」や「最悪の形態の児童労働条約」などで、困難に直面している子どもたちの救済には、当事国のみならず国際的な協力をすることが明記されているから (国際的な取り決めで明記されている責任)
  3. 同じ地球に住む人として、国は違っても、それぞれが安心して自分らしく生きられる世界のほうがみんなが生き易いから(貧困とテロ、紛争など、ある地域の貧困が、世界全体に影響があること)

以上の3つの視点から考えると、児童労働に対して取り組むことは、他国への内政干渉ではなく、自分たちの生活にも深く関係があり、関わりのあることだと考えられます。

私の説明が下手なのか、なかなかそれが伝わらなくって、昨日は苦労する場面がありました。

でも、とっても熱心に質問してくださって、納得するまで聞いてくださいました。最終的に100%ではないにせよ、ここまで熱心に聞いてくださったのは、児童労働の問題に関心を持ってくださったからだと思います。

児童労働は複雑な問題で、ひとことでは説明できない部分もあるので、ぜひそういうシニアの人たちにもすんなり理解できる「伝え方」を身に付けて行きたいと思いました。

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